2016年 じゃがいも栽培-経過報告 3〜5月

徳本です。

前回、土づくりを実施したじゃがいも栽培ですが、今回は定植から現時点まで(3月〜5月)の生育状況、また、どのような肥培管理を実施したかについてお伝えしていきます。

3月24日 「定植」

50g前後にカットした種いもを、逆さ上にしての定植。逆さ上の目的は、以下2点。

  • ストロンの数量を多くする
    芽が地上部に出るまでの長さを確保することにより、ストロンの数量をより多く獲得するため(以下イラスト参照)
  • 芽掻き作業を省略するため
    地上までの距離を長くすることで、強い芽だけが地上部に出る確率を高めます

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3月25日 「菌体散布」

えひめAI(乳酸菌、酵母)を2L、100倍希釈液を散布しました。目的は以下2点です。

  • 土壌生物性の改善
    発酵作用のある微生物を散布することで、土壌中の腐敗菌や病原菌を抑制
  • 土壌のpHをアルカリ性から酸性に
    定植時の土壌解析したところ、pHが7.1と少しアルカリ性に振れていた為(詳細はこちら)、乳酸菌のつくる有機酸などで酸性に傾けると同時に、アミノ酸やミネラルを種いもが吸いやすい状態をつくる。アルカリ性の土壌は、そうか病(放線菌)が発生しやすいと言われているので、病原菌を抑制する目的も

4月18日ごろ 「発芽」

昨年と比べ葉の厚みと艶がしっかりとあります。いい感じ!

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5月10日頃「発育不良」

目に見えて成長が鈍化してきました。

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5月13日「土寄せ」

管理機で畝間を走らせながら土寄せ。目的は以下2点です。

  • 除草
  • 生育環境の整備、土壌通気性の改善

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5月13日、16日、19日「追肥」

成長が鈍化してきたため、以下の内容で追肥を実施しました。

追肥内容

5月13日

  • オーガニックリキッド(魚抽出系の液肥) 100倍
  • アグリエー酢(酢酸) 1000倍
  • EM(乳酸菌・酵母) 250ml 1000倍
  • 計250L

5月16日

  • オーガニック742(アミノ酸)320㎏
    (作付面積辺りの反当窒素15㎏)

この頃、じゃがいもは栄、養成長から生殖成長への切替時期に入っているため、一般論で言えば「樹戻り」という、実(じゃがいも)ではなく樹や葉に栄養が行き過ぎて、実が大きくならないというリスクも考えられました。

しかし、まだギリギリ間に合うだろう、及びこのまま指をくわえていても収量が上がらない可能性もあるということで、思い切った追肥となりました。

5月19日

  • オーガニックリキッド(魚抽出系の液肥) 200倍
  • アグリエー酢(酢酸) 200倍
  • EM(乳酸菌・酵母) 250ml 1000倍
  • にがりアジマース(にがり) 500倍
  • 計200L

なるべく葉の数を多く確保しておきたい、なるべく根を多く伸ばしておきたい、ということで「栄養成長」の追い込みが主目的。液肥と酢酸は水溶性炭水化物供給、にがりはマグネシウムの供給と疫病抑制の防除の目的もあります。

5月20日「土寄せ」

追肥の効果は多少見られますが、順調な圃場と比べると生育の差が歴然としています(後述)。

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葉の数や大きさ、背の高さも不揃いです。

この33番圃場は、土壌物理性(土が固い、水はけが悪い)に問題はありませんので、発育不良の要因としては、推測になりますが、土壌がやや強めのアルカリ性であったためアミノ酸態窒素・ミネラルが効きにくい状態となり、初期肥効が悪かったことが考えられます。

すでに花のつぼみが出はじめ、「栄養成長」から「生殖成長」への転換点を迎えています。土中の芋に養分を届けて行くことを主眼においた肥培管理に変わります。

26番圃場との対比

この33番圃場(メークイン)とは対照的に、非常に順調な生育を見せているのが26番圃場(男爵)です。比較してみましょう。

まずは33番圃場の様子と、掘り出した種いも、ストロン、新塊茎の状態。

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続いて26番圃場。

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ほぼ同じ時期に、同じ施肥設計で栽培をスタートさせていますが、茎の太さ、葉の大きさや枚数、新塊茎の量など、生育の差は歴然です(メークイン、男爵の品種の違いはあります)。

26番圃場は昨年作付を行わず、完熟バーク堆肥を反当1トン散布し、寝かせていたほ場です。対して33番圃場は白ねぎを栽培し、土作りを行う間際の1月末まで収穫作業を行っていました。

同じ施肥設計で生育状況が明らかに違う要因として、前作に何を行っていたかということが大きな背景要因として考えられます。

26番圃場は、33番に比べて、元々の腐食や土中の炭水化物(有機態窒素)の貯蔵量が豊富。また、土壌団粒がしっかり出来ていること、養分や水分をを蓄えておく力(保水・排水)が高いため、特に発芽後の栄養成長を促す力が強かったと推測しています。

いよいよ6月末には収穫を控えています。

今後も、丁寧な観察と分析による追肥を適宜実施しながら、栽培を継続していきます。

6月以降の詳細は、また追って更新します!

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徳本 修一

トゥリーアンドノーフ代表取締役。芸能マネージャー、歌手活動を経て、子どもたちがおいしく安心して食べられる野菜を作るため鳥取に帰郷しトゥリーアンドノーフを発足。おいしい野菜を作るぞー!(詳しいプロフィールはこちら)

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