「野菜の楽しみ。」 Casa BRUTUS 2016年6月号
こんにちは、和多瀬です。
子どもをおぶって街を散歩中、立ち寄った書店で気になる特集の雑誌を見かけました。
Casa BRUTUSは名前が示すとおり、建築やインテリア、アートやデザインなどの視点から、洋服や食なども含めた「生活」を切り取って伝える情報誌。ちょっとスタイリッシュ過ぎて、現実感がないように思える時もありますが、世界や日本のトレンドを教えてくれる楽しい月刊誌です。
そんなオシャレ雑誌が野菜を特集? さっそく買って読んでみました。
野菜の楽しみ。
果たして中身は、しっかりおめかししてもらってオシャレした野菜たちの世界。
有名なフードスタイリストがつくる、20品目以上の野菜が載ったサラダ。人気レストランのシェフが教える、おいしい野菜がお取り寄せできる農園。著名な料理研究家が提案するキャベツ、5つの調理法……。
大神ファーム(大分)の野菜を使った、フードディレクター野村友里さんのサラダ。美味しそう!
その他にも世界中から集めた野菜たっぷりのデリや、超有名レストラン「シェ・パニース」のサラダ、自然農法の祖と呼ばれる福岡正信の著書「わら一本の革命」の紹介など、野菜をテーマにした26点の企画はなかなかの読み応えでした。
ケールが世界的に大流行中?
その中でも「世界がケールに夢中!」という記事があり、ケールが世界的に流行していることを伝えています。
ケールはキャベツの仲間で、緑黄色野菜の中でも非常に多くのビタミンを含有する野菜。日本では青汁の原料として知られているので、苦い野菜というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
そのケールが高い栄養素で最評価されて、ニューヨークやパリ、東京など主に世界の大都市圏のレストランが、サラダはもちろん肉料理や、ビールやカクテルなど、様々な提案を開始、注目されているのだそう。
その他にも、「これから流行する野菜」として、バターナッツカボチャやビーツ、スイスチャードやワサビ菜など、鳥取でも入手可能なものが紹介されていましたよ。
(個人的には、記事で紹介されている、「固定種」にこだわって営農されている「在来農園」さんが気になりました。気になる理由はこちら)
野菜を楽しむ、という提案
野菜は人間の生活に欠かせないもので、僕たちはそれを生産し、供給する自分たちの仕事に誇りを持っています。
ただ、野菜があまりにも日常的過ぎるためか、10円高い/安いだけで評価されがちなのも確かです。
自分たちが野菜そのものの価値をしっかり伝える努力をしていかなくてはいけないし、このブログもその考えの表れの一つです。
こうした雑誌の題材として野菜が取り上げられ、いかに「野菜を楽しむか」について、野菜の持つ魅力が様々な角度から紹介、提案されているのは嬉しいことです。それが日常的に取り込める提案ではないとしても、野菜を楽しもうと思う姿勢だったり、丁寧に食べようという気持ちにつながると思うからです。
ニューヨークや東京でのケールの流行は、鳥取の畑で野菜をつくっている僕たちに直接関係することではないのかも知れませんが、野菜がポジティブな話題に上がるのも、嬉しいですね。
鳥取の若者の間で、「ケール、食べた?」なんて会話が聞かれたら、面白いですね(笑)。