レインボーフューチャー(茨城県筑西市)を視察訪問
徳本です。
茨城県筑西市のレインボーフューチャーを視察訪問しました。
レインボーフューチャーは、約25ヘクタールの露地と、約4ヘクタールのハウスにて有機野菜を生産されている農業法人です。北海道から九州まで生産グループを形成し、一年を通して安定的に有機野菜をマーケットに供給されており、有機野菜生産の農業法人としては国内でもトップクラスの規模を誇っています。
お忙しい中、大和田忠社長が案内してくださいました。
大和田氏は約20年前に脱サラしてゼロから新規就農され、そこから現在の規模まで築きあげてこられました。
茨城県という野菜の一大産地で、新規就農者が有機栽培で、中間流通を通さず販売していくというスタンスは、栽培技術的なことはもちろんのこと、地域社会との軋轢など様々なご苦労があったようです。
たくさんのお話を伺いましたが、特に印象に残った言葉は以下です。
「妻と子どもに経済的負担を絶対にかけるな」
事業を始めたり、畳んだりするのは勝手だが、所帯を持つ男は、絶対に妻と子どもに負担をかけるな。事業をやるとしても、家族の生活基盤をしっかり守った上でという事が大前提だ。
「常に正直に、思いを面と向かって伝えること」
反協力的な地域の方々にも、一軒一軒訪問し、なぜ有機農業にこだわるのか、これからこの地域でやっていきたい農業の未来像などを、相手の顔を見て、気持ちを丁寧に正直に伝えていくことで、地域の皆さんに理解してもらえるようになった。全国の生産グループ形成の際も、2年間全国を回り、個々の農家と腹を割って話し合い、少しずつ仲間に入ってもらった。現在の取引の条件(客先への単価、送料、マージンなど)も全てオープンにしているが、これは信頼を築く上でとても大切なことだ。
ほ場や出荷施設など見学させていただきましたが、技術的なことから、出荷販売に至るまで、一つの形が出来上がっていました。
今後は東南アジアのマーケットに、日本で培った栽培技術を活かした有機野菜の生産事業を展開していきたいとのこと。その上で、人材育成が最も重要になるということをおっしゃっておられました。
農業家として現場で生きてこられた方の言葉一つ一つの重みと説得力は、やはり本物ですね。大和田社長、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。