追肥(ついひ、おいごえ)とは、育っている最中の作物に肥料をやること、もしくはその肥料です。
追肥と対になる言葉が元肥で、こちらは作物を植える前に入れておく肥料です。
長い期間育てていく作物にはこの追肥が重要です。作物の育ち具合やその年の天候を見ながら肥料の量を調整できるのも追肥の強みです。
追肥をするときにはすでに植わっている作物に悪影響を与えないように気をつけなければいけません。植物が小さいうちに追肥を植物の上にかけてしまうと肥料に埋もれてしまったり、影響が強すぎて枯らしてしまったりということもあります。追肥で肥料を大量投入するのは難しいのです。
有機質の肥料を追肥する時には特に注意が必要です。新鮮な有機質、例えば油粕や生ごみなどを大量に作物に与えてはいけません。土の表面でそれらが微 生物に分解されるときには熱が出ます。この分解される時の熱は時に火災の原因になるほどの高熱となることもあるほどのものなので、作物の根や茎などを直接 痛めてしまうこともあります。
そして、フレッシュな有機物が分解される時には臭いや蛆が出ることもあります。ベランダでの家庭菜園ではこの点でも注意が必要です。
有機物を追肥で与える時は十分に発酵済みのものを与えるか、少量を植物からある程度の距離を取って与えるかにしたほうが良いでしょう。
やや余談になりますが、作物や植木などに人畜の小便を直接かけてはいけません。尿に含まれるアンモニアは、植物にとっても有害な物質ですので枯らし てしまいます。アンモニアは細菌に分解されて初めて植物が利用できるようになりますので、追肥として直接かけてはいけないのです。