2018年小松菜栽培、本格始動!(水はけ改良+粗耕起)
徳本です。
今週、鳥取は良い天気が続いています。気温もぐっと上がり、日中の最高気温は20度を超えてきました。
絶好の畑仕事日和です!
トラクターのブルーに負けないくらいの青空!
今週からいよいよ小松菜の播種(*)が始まります。現在、その前段階の作業となる「畑の水はけを良くする作業」「粗耕起(あらこうき)」を急ピッチで実施しています。
水はけを良くする
今年の目標にも書きましたが、畑の水はけを良くする作業はもっとも重要な作業の一つです。
昨日実施した畑はもともと水田として使われていました。水田は常に水が溜められるようにデザインされているので、水はけは悪いのが一般的です。
水はけを良くする方法は幾つかありますが、この畑では、周囲をぐるりと囲むようにして明渠(めいきょ*)を掘る、「額縁明渠(がくぶち・めいきょ)」を実施します。
下の写真は、明渠を掘る機械で「溝掘機(みぞほりき)」と言います。
これをトラクターで引っ張ることで、明渠を作っていくわけです。
溝掘機の掘削部はエンジンを動力としていますので、パワフルに土を掻き出していきます。
溝掘機が通ったあとは、このように明渠ができています。
深さはおよそ30センチ。
ここに畑の土中に含まれる水や、降った雨などが流れ込みます。畑の土の中に必要以上に水分が溜まったり、大雨が降って畑自体が水たまりになるのを防いでくれます。
明渠で畑をぐるりと囲ったあとは、溜まった水を排出する溝をつくってやります。この畑は先ほども書いたように、もともと水田だったので、田んぼの水量を調整するための排水口が設置されています。
この排水口と明渠を繋げてやり、明渠に溜まった水がいつでも排水口を通って用水路に流れ出るようにしてやります。
畑の水はけを良くする作業は非常に重要なもので、且つ、明渠はできるだけ畑の外側に美しく設置する必要があるので、作業中の清水も真剣です。
粗耕起する
さて、僕はといえば、清水が畑の周囲に明渠を掘っている間に、畑の中央部、つまり野菜を栽培する部分の土を「粗耕起(あら・こうき*)」しました。
先日納品されたばかりの105馬力のトラクター、ニューホランドT4で、ソイルミックスという機材を引っ張って粗耕起していきます。
上の写真では少し見づらいのですがトラクター側に7本の大きな爪が付いていて、これで畑の土を約30センチほど掘り返します。掘り返した際に、塊となった土が出てくることがありますので、これを後ろのクランブルローラーで砕き、均していきます。
これによって畑の土がほどよく混ざり、土中に酸素が供給され、このあとの施肥(*)や畝立てといった作業に繋がりやすくなります。
粗耕起をした畑では、土と一緒に、中にいた生物も掘り返されるため、こうしてすぐにトンビやシラサギ、カラスなどがやってきて畑をつつきはじめます。
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余談ですが、畑の中での作業が終わり、トラクターで事務所に戻ろうとすると、道路に土が大量に落ちてしまうことがよくあります。
その場合は、トラクターに積んでいるショベルで、土を畑に戻し、道路を綺麗にします。
畑に隣接する道路だから土まみれでいい。わけがありません。
事務所や作業場、自分たちの畑だけでなく、自分たちが使うあらゆるモノ、場所、その周辺を常に美しく、整理することが、とても大切だと考えています。
* 播種:種まき
* 明渠:めいきょ。上部が開放された排水するための溝のこと。逆に、蓋などで閉じられた溝を暗渠(あんきょ)という。
* 耕起:土を掘り起こしたりして耕すこと。
* 施肥:肥料をやること