千両なすの栽培が始まっています
徳本です。
今日は、初夏から初冬にかけて出荷を予定している、千両なすの栽培の様子をご紹介します。
千両なすは昨年も栽培し、お客さんからは好評でしたが、夏の終わり頃から収穫量が落ち込み、品質も悪くなりました。
今年は、昨年の反省点を踏まえ、定期的に畑の土の状態を分析し、それに基づいたきめ細やかな管理で、昨年の1.6倍の収穫量を目標にしています。もちろん収穫量だけでなく、品質の向上も目指しますよ!
3月 土づくり
3月初旬、畑の土の状態を分析したデータを元に、与える肥料やミネラルを決め、畑に散布しました。
その後、管理機を使って畝(うね)を立てて行きます。
なすの栽培では、大きなU字型の支柱(参考:昨年のなす畑の様子)を立てて枝を這わせるので、ほかの野菜よりも大きく高い畝を作ります。
畑の灌水(かんすい=水を注ぐこと)テスト。これは畝間灌水(うねまかんすい)という方法で、生育中、水を沢山必要とするなす栽培ではよく用いられる手法です。
4月 植え付け
初旬、高く立てた畝に、マルチシートを張りました。これは苗を植える4月末までの間、地温を温めることで土を柔らかくするという目的があります。土が軟らかくなることで根が伸びやすくなり、根も土中で呼吸しやすくなります。
この作業は、今年の新入社員に手伝ってもらいました。
4月17日、この時期には近年には記憶にないほどの強風が吹き、マルチシートは半分以上剥がされ、防風ネットの支柱はぐにゃりと曲がっていました。この日は全国的に、強風による農業被害がたくさん出たようです。
という訳で、防風ネットの支柱を太いパイプ支える養生を行いました。
4月の最終日、なすの苗を植付けしました。
この時期は夕方から朝まで気温が低いので、トンネルマルチという小さなハウスを作って苗たちを外気から守ります。
5月 なすの成長
ゴールデンウィーク中(と言っても我々は連日の畑仕事ですが)にも、非常に風の強い日がありました。この時期に風速20メートル以上の風が吹く日があるのはとても珍しいことです。トンネルマルチやなすの苗が風で飛ばされたら、全て水の泡になってしまいますが、事前にしっかりと補強作業を行ったかいもあり、無事でした。
なす苗が活着(苗の根が畑の土に根付くこと)したころに、一本一本小さなポールを立て、真っすぐ育つように補強します。
かわいいなすの苗たち、まるでわが子のようです。
これからしばらくの間、毎日水をやりながら、生育状況に合わせてミネラルや肥料の追肥作業などを行っていきます。
出荷は7月初旬から始まり、11月初旬ごろまで収穫をする予定です。