ロータリーはもう古い? 令和時代の農家必須アイテムは「ショートディスク」だ!
徳本です。
これまでのブログなどで、僕たちトゥリーアンドノーフは今後、どんどん規模を拡大していくことを宣言しています。
これからの時代は、規模や栽培方法に関わらず(もっと言えばどんな産業でも)、生産性を向上させていく必要がありますが、特に大規模農営になればなるほど、小さな無駄が大きな負の要素となって結果に表れるため、どんな作業をするにしても効率性は常に念頭においておく必要があります。
そんななかで僕たちが重視している作業機の一つが、ショートディスクです。
今回のブログでは、僕たちが使うショートディスク、グレゴワール・ベッソンのノルマンディー2500(GREGOIRE BESSON NORMANDIE2500)を紹介しながら、どんな特徴、魅力があるのかをお伝えします。
メーカー | グレゴワール・ベッソン (GREGOIRE BESSON) |
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型式 | ノルマンディー250 (NORMANDIE2500) |
ディスク径/枚数 | 560mm/20枚 |
作業幅/最大深度 | 250cm/13cm |
適用馬力 | 90PS以上 |
重量 | 1400kg |
作業速度が桁違いに早い
日本では耕起作業にロータリーを使用するのが一般的です。
細かく砕土しながらきれいに耕起することができるのですが、作業スピードが時速2km/h程度と非常に遅く、時間を要します。
しかし、ショートディスクは時速10km/h以上の速度(逆にそれ以上出さないとパフォーマンスが発揮されない)、条件の良い圃場では時速15km/h前後でも作業できます。
速度だけで言えば5倍以上です。
下の写真の圃場は40aの広さですが、耕起に要した時間は15分程度。ロータリーだと半日はかかります。
全く同じ作業結果が得られるわけではありませんが、圧倒的な時間的コストの節約が可能となるわけです。
土塊だけでなく、残渣も砕く
ショートディスクが時間的コストを圧縮できるもう一つの特徴は、残渣粉砕能力です。
ディスクが高速で土に刺さるので、雑草はもちろん収穫後の残渣や緑肥なども粉砕しながら耕起できます。
粉砕された小松菜の菜の花
これにより、通常、ロータリーを入れる前にモアなどで行う粉砕作業を無くすことができます。つまり一工程減るわけです。
しかも表層を軽く混和するので、好気的な条件が整って微生物も活動しやすくなるため、分解が促進されます。
1.4トンの重さによるしっかりとした耕起
一般的に、ショートディスクは1.2トン以上なければ本来の機能を発揮することができないと言われていますが、このノルマンディー2500は、上にも示したとおり1400kg(1.4トン)の重さがあります。
この重さによってショートディスクが地面に突き刺さり、それを高速で牽引することで土が耕されるわけです。
スペックでは最大深度13cmとなっていますが、条件が良ければ20cm近くの深さまでディスクが突き刺さり、掘り起こしできます。
当然、これだけの重さの作業機を高速で牽引するためには、馬力のあるトラクターも必要になってきます。スペックでは90馬力以上のトラクターでの使用が推奨されています。
硬盤をつくらない
ロータリー耕は、低速作業で爪を高回転させることにより硬盤層ができます。これにより水捌けが悪くなり、特に畑作においては問題となります。
一方、ショートディスクは高速で切るように耕起するので、硬盤をつくりません。
PTOを使わない – トラクターの燃費が向上
ショートディスクはPTOを使用せず、トラクターの牽引パワーだけで耕起します。
よってPTOに使用される燃料が不要で、作業全体として燃料消費量が劇的に減少します。
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作業速度や工程の省略などによる時間的コスト、燃料消費量の低減による金銭的コストなど、さまざまなコストが圧縮できることがお分かりいただけたかと思います。
以上のような特徴を含め、環境・条件の異なる3つの圃場で使用した様子や結果などをまとめた動画を作成しましたので、ぜひご覧ください!
それではまた来週。
* 関連記事 「ニューホランド試乗会」2008/11/30
質問させてください
水田のうような四隅なども起こせますか?
時間短縮には効果ありそうですよね!
ショートディスクは作業速度が出始めてから、ディスクが刺さり土を起こし始めるので、どうしても四隅はそのまま残ってしまいがちです(-_-;)
各社ディスクでており、迷っております。
水田跡の野菜作ブロッコリーがメインです。面積は60haほどです。圃場間移動が多く、圃場の平均面積も15~20aほどと小さいです。
105馬力のクボタのレクシアで使用予定です。その場合、
・ヒサルラー
・アマゾーネ
・クバナランド
・ミノス
どれがおすすめでしょうか?