高垣達郎(株式会社ロブストス) – 農業界の鬼才

徳本です。

高垣達郎氏という人物をご存知でしょうか。

全国100社以上の町工場とのネットワークを持ち、農業の現場で必要とされている道具や部品を企画・設計・開発し、1点から製造販売している株式会社ロブストスの代表、若きイノベーターです。

いま僕が、農業界で最も注目している一人です。

大量生産の農業機械と現場のミスマッチ

圃場の場所や地域が変われば、気候風土や土質、排水性、勾配はもちろん、作型(品種や作付け時期、肥培管理、畝高や条間・株間・播種深度など物理的管理)も全て変わるのですが、農業機械は基本的に同じ型番であれば同じ仕様です(当たり前ですが)。

そのため、往々にして齟齬が生じます。特に野菜の専用機械は顕著で、不具合や故障とは無縁ではいられません。

例えば、刃の材質や形状・角度、ボルトや軸受けの強度、整形板の厚さや形状などに少しの変化・改善を加えると、劇的に現場の作業効率性や機械の耐久性が改善された、といった話は珍しくありません。

逆に言えば、現場に応じてカスタマイズしなければ、農業機械はポテンシャルを十分に発揮できないわけです。

このことに農業者は頭を悩ませていますが、量販体制を敷く販売ディーラーと細分化した現場のニーズは合致しないケースが多く、現状あるモノで我慢するという状態になりがちです。

小さな部品を1つだけでもつくる

そうした現場の小さな声に耳を傾け、解決するための企画を立案、部品や道具などを設計し、板金、溶接、旋盤、バネ加工、特殊ケーブルから樹脂加工など、開発・製作に必要な技術を持つ100社近くの協力工場の中から選び発注し、商品が仕上がるまでの細かな進捗管理をするのが高垣さんの仕事。

ご縁あって、昨年(2019年)11月、僕たちの現場にも足を運んでいただいたことがあります。

高垣さんとミーティングしていると、「え! そんな事も出来るの!?」「そんな特殊部品も作れるの!?」「そんな強い材料があるんだ!?」と、とにかく楽しくて、次から次とやりたいことが出てきます。

「最初はディーラーの黒子として徹していましたが、農業の現場に出はじめると、それぞれ農家さんごとにニーズがあることに気づきました。人間の使う機械が最初に自然に触れる箇所を僕はフロントマン(歯であったり、爪であったり)と呼んでいて、そこがとても重要なんです。そこが現場や作業目的に合わないとパフォーマンスが落ち、機械も人間もすぐに疲れてしまう。自然と人間の接点であるフロントマンをクリエイトし、世界中の農業者をハッピーにしていきたいですね」と高垣さん。

昨今のスマート農業の話題は、どうしてもIoTやドローンなどに代表されるテクノロジーに傾きがちですが、農業の現場はまだまだ圧倒的にアナログ要素の課題が多く、彼が提案するアプローチは、いま現場で必要とされているイノベーションと言えます。

現場起点でありつつも柔軟で自由な発想を持ち、企画・設計から納品までのスピード感、納品されたパーツ部品のクオリティの高さで、ただいま全国から注文殺到中! とのこと。

彼の挑戦にこれからも目が離せませんし、僕たちにとっても農業界にとっても、重要なパートナーであります。

それではまた来週。

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徳本 修一

トゥリーアンドノーフ代表取締役。消防士、芸能マネージャー、歌手、ITベンチャー役員を経て、子どもたちがおいしく安心して食べられる野菜を作るため鳥取に帰郷しトゥリーアンドノーフを発足。コメで世界を獲ったるで!(詳しいプロフィールはこちら)

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