ニューホランド試乗会
徳本です。
先日、トゥリーアンドノーフの圃場にて、トラクターメーカー「ニューホランド(New Holland)」の試乗会、GPS展示即売会が開催されました。
「田んぼでも威力を発揮するディスクハローの実演機を貸してほしい!」といつもニューホランドにリクエストしていたら、「どうせならトラクター試乗会しましょう!」というのが今回の経緯。
異質の試乗会
鳥取県東部の一般的な国産メーカーの試乗会の場合、20〜50馬力くらいのトラクター、ロータリー、田植え機、コンバイン、その他作業機で、毎年あまり変わり映えしません。
今回は、海外メーカー「ニューホランド」のT6(130馬力・自動操舵付)、T4(100馬力)2台への試乗、ショートディスク、スタブルカルチやバーチカルハローの作業機の試用と、国産メーカーの一般的な試乗会とは一線を画す、この界隈ではあまりないイベントだったため、鳥取県東部、中部、岡山北部などから大規模な水稲農家、自給飼料も生産する畜産農家、コントラクターなどのプロ農家が集いました。
個人的にはグレゴワールベッソン社の2.5m幅のショートディスク(1.4t)の湿田への刺さり具合や、残渣破砕レベルの実地検証が主な目的でした(なぜ僕たちがディスクでの作業体系にこだわっているのか、また別記事にて紹介する予定です)。
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実際の試乗会の様子を少しご紹介します。
試乗の前に、GPSによる自動操舵機の説明を受けます。
実際に、作業場横の圃場で運転しているトラクターのGPS機器とタブレットをネット回線で繋ぎ、トラクター内部の操作画面をイベント会場である作業場に置いたモニターで見ながら、基本的な情報を聞きます。
その後、実機の試乗。
グレゴワールベッソン社の2.5m幅のショートディスク(1.4t)
良いイベントとは
今回の試乗会に参加していたプロ農家たちは、最新のトラクターや作業機の事情通で、GPSや自動操舵システムの造詣がそもそも深い方たちばかり。
数少ない海外トラクターメーカーの試乗会では、実機を見る・触れるというのは当然ですが、そこに集う感度の高いプロ農家同士の情報交換がとても貴重です。
実際、今回も、鳥取東部の土地利用型農業の大御所である田中農場の社長、東部コントラクターの役員も来場されていましたが、今年の異常気象を踏まえて、「来期は深耕をより重きをおいてプラウを重視する、レベラー作業代変だけど(汗)。徳本君のところはどう?」とか、鳥取中部の大型野菜農家は「狭い区画でも機械を大型化し、ロータリー作業からいかに抜け出すかを常に意識している」、「このドンディのスタブル、ウィング付けると土がもう少し返りやすくなるよ」といった、経験に基づいた具体的で実用的な情報を収集、交換することができました。
こうしたコミュニティに触れ、参加し、高いレベルでの情報収集・交換ができるイベントこそが、僕たちにとって良いイベントなわけです。
地元の国産メーカーの農機センター所長や担当者も真剣に参加していたのが印象的でした。
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午前は強く降っていた雨も午後はなんとかもって、寒空の下、たくさんの農業家が集まっての試乗会、無事に終了。
実に有意義なイベントでした。ニューホランドのスタッフやご来場のプロ農家の方々、ありがとうございました。
イベントでは”外で働くオトコの温かい味方”……ホットコーヒーも完備