鳥取県有機農業推進ネットワークの視察セミナー

徳本です。

鳥取県内で有機農業を推進するためのネットワーク、その名も「鳥取県有機農業推進ネットワーク」(そのままですね)という組織があります。

一口に有機農業と言っても、方法論や取り組み方は様々ですし、気候風土の影響もあるため、これが一番良い、これをやっていれば間違いない、というものはありません。

しかし、安全で美味しい野菜をつくりたいという目的は同じなわけで、いわば同志たちがどのような取り組みをし、どのような結果を出しているのかといった知見や学びを広め深めるのは当然のことながら大切です。鳥取県有機農業推進ネットワークは、そうした目的で設立されたものです。

その活動の一環として、お盆の前に、鳥取県東部・中部の農業家をはじめ、鳥取県の農業試験場や生産振興課の職員などが集まり、鳥取県東部5つの圃場を回る視察セミナーを開催しました。

視察を始める前に、僕もご挨拶を。

今年、同組織の会長を勤めております!

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さて、視察ですが、まずは八頭郡米岡で有機のコメ栽培に取り組む「れんぶつオーガニック」から。

同圃場では、鳥取県農業試験場と共同で「イトミミズを活用した除草法」(*)に取り組まれていて、状況・結果を共有してもらいました。


雑草発生を抑制する「トロトロ層」を確認する農業試験場職員

イトミミズは土ごと餌を食しますが、体が小さいので雑草の種子や砂を食べられず、ゆえにこれらが糞に含まれません。水田の一定面積に一定以上のイトミミズが生息すると、大量の糞が層(トロトロ層)を成し、雑草種子がこの下に埋没するために雑草を抑制できる、というのが「イトミミズを活用した除草法」です。

視察した圃場では、イトミミズの生息数が有効レベルに達していないため、まだ雑草が見られました。ただ、イトミミズの増加には数年かかるそうで、雑草抑制の効果がはっきり見えてくるのは数年後になるとのことです。

また、れんぶつオーガニックでは、現在鳥取県が開発中の新しいコメの試験栽培も進めており、その報告もありました。

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続いて、バイケミ農法(*)に取り組む「八頭町バイケミ農法研究会」の中嶋氏の圃場へ。

ここでは、生竹を破砕した「竹パウダー」を肥料として施用されています。

視察したのは黒大豆の圃場。バイケミ農法の方法論に従い、竹パウダーは土中に漉き込まれることなく、地表にまかれています。

中嶋氏の自信にあふれた力強い説明に、視察メンバー一同が聞き入りました。

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午後からはトゥリーアンドノーフの地元、気高町に移動。

耕作放棄地を活用し、はま茶やオトギリソウ、ナタ豆などを栽培する「ドリームエコファーム」、元銀行員の田中氏が長芋の有機栽培に取り組む「かけだしファーム・たなか」を視察し、その後、最後の視察先であるトゥリーアンドノーフへ。

播種直後の圃場にて、現場作業の概要を説明。が、話はついつい、7月中旬からほとんど雨が降らないこの干ばつに及び、僕の表情も厳しくなってしまいました。

作業場に移動し、全ての作業において仮説検証や数字での評価、科学的視点を重視するなど、僕たちが徹底して取り組んでいることを、土壌分析キットや資料をもとに紹介しました。

今回の視察に参加されたメンバーの参考になればいいのですが。

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最初にも書きましたが、有機農業に限らず、農業にコレ!という正解はありません。猛暑や干ばつ、大雨といった異常気象が、今後は異常ではなくなってくるであろうことを考える時、どのように農業という事業を成立させ、発展させ、進めていけばいいのか、これにも正解はないのかも知れませんが、少なくとも、状況に応じて変化し、適応していく必要はあります。

他者が取り入れている手法や、取り組む姿勢から謙虚に学び、自分たちがどう変化していくべきか。

いろいろと考える機会となりました。

イトミミズを活用した除草法:参考記事/産経新聞「田んぼの雑草はイトミミズで解決! 鳥取県農試、泥が発芽抑える
バイケミ農法:株式会社バイケミ「バイケミ農法について


徳本 修一

トゥリーアンドノーフ代表取締役。消防士、芸能マネージャー、歌手活動を経て、子どもたちがおいしく安心して食べられる野菜を作るため鳥取に帰郷しトゥリーアンドノーフを発足。おいしい野菜を作るぞー!(詳しいプロフィールはこちら)

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